2012年5月31日木曜日

谿声山色:自然の中で悟りを得る

道元は、この巻で、大自然の中で悟りを開いた高僧を紹介している。

勿論、大自然の中に行けば、誰でも悟れるという訳ではない。ひたすら、修行を重ねているからこそ、そうした自然の中で、突然悟りを得ることができる。

さらに、道元は、その悟りの瞬間について、”居士の悟道するか、山水の悟道するか。”と不思議なことも言っている。人間が悟っているのか、自然の方が悟っているのか。

この言葉には、人間と自然が一体になり、ともに悟りを開くという、マクロコスモスとミクロコスモス、あるいは、山水画にも通じる思想が現れている。

道元がこの文章を書いたときは、彼は宇治の宝林寺にいた。この後、北陸の永平寺を建立する。この巻のように、そこで多くの弟子が悟りを得ることを望んだのだろう。

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