道元は、当時の堕落した仏教界を、最も強く批判した仏教家の一人だった。
この伝衣の巻でも、次のように語っている。
やつれたる衣服ならんことは、錦繍綾羅・金剛珍珠等の衣服の、不浄よりきたれるを、やつれたるというなり。
衣服がやつれているとは、衣服が実際に汚れているということではなく、立身出世したいとか、金持ちになりたいという不純な気持ちで、絢爛豪華な衣服を着ていることこそ、やつれている、というのだ。
道元は、”形”に徹底的にこだわった人物だが、それはあくまでも、心あっての形であって、形だけでは、何の意味もないことを、生涯訴え続けていた。
0 件のコメント:
コメントを投稿