2012年8月18日土曜日

伝衣:やつれたる衣服とは何か

道元は、当時の堕落した仏教界を、最も強く批判した仏教家の一人だった。

この伝衣の巻でも、次のように語っている。

やつれたる衣服ならんことは、錦繍綾羅・金剛珍珠等の衣服の、不浄よりきたれるを、やつれたるというなり。

衣服がやつれているとは、衣服が実際に汚れているということではなく、立身出世したいとか、金持ちになりたいという不純な気持ちで、絢爛豪華な衣服を着ていることこそ、やつれている、というのだ。

道元は、”形”に徹底的にこだわった人物だが、それはあくまでも、心あっての形であって、形だけでは、何の意味もないことを、生涯訴え続けていた。

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